2003 年 18 巻 1 号 p. 49-52
7種の昆虫(コクヌストモドキ成虫,ノシメマダラメイガ中齢幼虫,タバコシバンムシ成虫,ノコギリヒラタムシ成虫,チャバネゴキブリ中齢幼虫,チャバネゴキブリ成虫,ヒロズキンバエ成虫およびアミメアリ職蟻)を用い,異なった温度条件下における低酸素曝露時間と死亡率との関係を調べた.
(1) 密封条件下では脱酸素剤の殺虫効果は種に関係なく,認められた.
(2) ただしその効果の現れ方は同一温度条件下でも種間で異なっていた.
(3) さらに同一種であっても,発育ステージや曝露される温度条件の相違によってその効果の現れ方が異なっていた.
(4) 脱酸素剤封入後,包材にピンホールがあるとその効果は急速に失われた.