日本写真学会誌
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一般論文
カチオン重合型ホログラム記録材料のための高感度な開始系の検討
小関 健一須田 生真山口 竜輝鄭 京模水田 智也
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2013 年 76 巻 5 号 p. 385-390

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抄録

本研究は,532 nm光によるホログラム記録に使用可能な,高感度な可視光カチオン重合開始系を見いだすことを目的とした.その結果,532 nmに吸収を持つラジカル発生剤Irgacure 784に,紫外域用のラジカル発生剤を共開始剤として組み合わせることで,高感度で回折効率や多重記録特性など優れたホログラム特性を示すラジカル促進カチオン重合系を構築できることが分かった.特に共開始剤として有機過酸化物BT2を用いたとき,そのラジカル発生の効率の良さに対応し,高回折効率のホログラムが高感度に記録できることが明らかになった.

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© 2013 社団法人 日本写真学会
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