日本写真学会誌
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日本における犯罪鑑識科学の現状
鈴木 隆雄
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2004 年 67 巻 4 号 p. 339-344

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抄録

犯罪捜査において, 犯罪を立証するためには物的証拠が不可欠であるが, 裁判において, その物件が犯罪の証拠であることを科学的に証明する学問を法科学と呼んでいる. 法科学は大きく2つの範疇に分けられる. 1つは, 犯罪現場で採取される物件の分析鑑定を法科学者が行うための学問である犯罪鑑識科学と, 他の1つは死体を医学者が医学的に検証する法医学である. 犯罪鑑識科学は, 狭義の法科学とも呼ばれ, 生物学, 化学, 工学, 心理学, 文書, 指紋・足痕跡・写真などの分野を包含し, あらゆる犯罪捜査の鑑識活動を支えている. 鑑識画像科学は工学分野に属するが, その技術は様々な犯罪鑑識科学の分野で利用されている.

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