抄録
郡山市の水道水源である猪苗代湖では,夏季を中心にカビ臭原因物質であるGeosminが検出される。本研究では,取水塔周辺の表層水温とGeosmin濃度の定期観測データを用い,両者の関係を検討した。Geosminが検出された検体(1 ng L⁻¹以上)を「検出事例」,苦情対応が必要となる場合があり注意を要する濃度の検体(3 ng L⁻¹以上)を「注意濃度事例」として整理し,GAMにより超過確率を推定した。また,ROC-AUCにより表層水温の識別性能を評価した。その結果,3 ng L⁻¹以上のAUCは0.842であり,表層水温は実務上注意を要する濃度帯への上昇リスクを把握する経験的指標として利用できる可能性が示された。