抄録
日本人男子の睾丸中の第一成熱分裂の中期の染色体を多数の材料によつて観察した結果, 3種の異型染色体を発見した. その各々の形態を説明し, 且つこれらの異型染色体のもつ細胞遺伝学的及び人類学的意表に就いて説明した.
本論文は昭和29年12月24日に開催された東京形態学談話会で述べた内容の主要点をまとめたものであつて, 既に一聯の英文論文として印刷中の「日本民族の細胞置伝学的研究」中の三編とほゞ内容を等しくし, こゝに掲載する写真等にも重複しているものがある.
本研究はABCCと順天堂大学の支持によつて行われたものであつて, 筆者は, 本大学学長有山登博士, 解剖学教授椿宏治博士, 東京大学医学部解剖学教授小川鼎三博士, その他多数の諸氏に深甚の感謝を捧げるものである.