順天堂医学
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特集 薬剤の適正使用―抗生物質を中心として
感染症治療のための抗菌薬選択指針-内科系立場から
池本 秀雄
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1985 年 31 巻 4 号 p. 497-501

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抄録
感染症を大別すると, 第一線の臨床医にとってごく日常的な市中感染, それに大病院に勤務する内科医等がしばしば遭遇するであろうcompromised hostに合併する日和見感染の2つをまず挙げることができるかと思う. 前者については実地医家に対するアンケート調査, 後者については米国NIH等の肺炎の統計をもとに, それぞれにおける抗菌薬選択指針について解説した. いわば“古典的”感染症と“近代的”感染症を対比して検討する形になったが, 病気の重要性は甲乙をつけがたいとしても, 少なくとも診断や化学療法計画の設定は後者のほうがはるかに困難であり, 今後に残された課題が多い.
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© 1985 順天堂医学会
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