抄録
われわれは特発性びまん性間質性肺炎に顆粒球減少症を合併し, 興味ある経過をたどった1例を経験したので報告する. 症例は71才の男性で, 発熱・咳を主訴として来院, 胸部X線に粒状陰影を認め入院となる. 入院時, 諸検査で特発性びまん性間質性肺炎と診断したが, 顆粒球減少症も併発していたため, 抗生物質とプレドニゾロン30mg/日投与した. その後, 胸部X線上の粒状陰影減少すると同時に, 顆粒球も正常に回復した. 特発性びまん性間質性肺炎では, 一般に顆粒球は正常, ないし上昇するといわれているが, 本症例のように減少する例は少ない. 顆粒球減少の原因は, 肺胞への顆粒球の浸潤, 自己免疫性, 薬剤などが考えられる. 特発性びまん性間質性肺炎との関連ははっきりしないが, プレドニゾロンで両者とも軽快しているのは興味深いと思われた.