抄録
経口胆嚢造影を行った, 合併症を伴わない軽症糖尿病患者36例を対象とし, これらを, iopanoic acid (テレパーク) 単独投与群 (A;単独群), マーガリン同時投与群 (B;マーガリン群), テレパーク投与前の3日間UDCA投与群 (C;ウルソ群), UDCAに代えてCDCA投与群 (D;ケノ群) の4群に分けて, 腸におけるテレパークの溶解と, 吸収の状態を検討した. テレパークの溶解・吸収の状態を, 血中総ヨウ素量 (ヨウ素値) の変動で表わすと, 単独群に比べて, マーガリン群・ウルソ群・ケノ群では, ヨウ素値が速やかに増加し, 最高濃度 (ピーク値), およびピーク値形成時期は, マーガリン・ウルソ・ケノの各群で早く, また, ピーク値形成後の血中消失は, ウルソ群で有意に速やかであった. これらの結果から, テレパークの腸における溶解・吸収は, 脂肪や胆汁酸の存在で促進され, さらに, 肝から胆汁中への排泄は, UDCAによって促進されることが推測された.