抄録
胆道疾患の内視鏡的診断, 治療法には;
1. 経十二指腸的;内視鏡的逆行性胆管・膵管造影法 内視鏡的乳頭切開術 内視鏡的逆行性胆管ドレナージ法 経口的胆管鏡 内視鏡的超音波検査法
2. 経皮的;経皮経肝的胆管鏡 経皮経肝的胆嚢鏡 術後胆道鏡 内視鏡的超音波検査法
3. 腹腔鏡下胆嚢摘出術 などがある.
これほどまでに新しい診断・治療法が短期間に登場し, 目まぐるしく変遷してきた分野は他に例をみない. しかしそれぞれの方法には, 得手・不得手とする部位や疾患があるので, ある疾患に遭遇した時には, 診断に引き続き行われる治療法まで考えたうえでの適切な手技の選択が大切である. 本稿ではそれぞれの手技の利点と問題点をあげ, 胆道疾患の診断・治療法の合理的な選択法について私見をまじえ論じた.