抄録
血液学的悪性疾患20例 (MDS11例・AML3例・CML4例・T-LGLL1例・CLL1例) におけるDAFおよびCD59の発現をFACStarを用い解析した. MDSにおけるDAFの発現は増減さまざまであったが, CD59の発現は検索し得た9例が増加していた. MDSの1例で, 末梢血と骨髄におけるCD59の発現を検討した結果, 骨髄細胞では多様性を示したが, 末梢血では発現の多い細胞のみを認め, CD59発現の少ない骨髄細胞は無効造血を来たすことが示唆された.
CMLでは, 白血球数が著増している1例でDAFとCD59の発現が増加していたが, 白血球数がinterferonでコントロールされている2例と, 無治療で安定している1例では, DAFとCD59が低下傾向を示した. T-LGLLの細胞は, 正常T細胞よりDAFとCD59の発現が低下し, 特にDAFの発現低下が著明で, その発現パターンはNK細胞に類似していた.
CLLの細胞は, 正常B細胞よりDAFの発現が低下していたが, CD59の発現は同程度であった.