順天堂医学
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原著
バンコマイシン感受性低下がMRSA血流感染症の臨床経過に及ぼす影響の検討
ネオ フイミン堀 賢小松 充孝小栗 豊子竹内 史比古崔 龍洙平松 啓一
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2007 年 53 巻 2 号 p. 243-250

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抄録
バンコマイシンにおける感受性の低下と治療初期効果の鈍化について, 1998年から2005年に当院で発生したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) による血流感染症を後方視的 (retrospective) に研究し, 新たに相関を認めた. バンコマイシンヘテロ耐性株に対するバンコマイシンの初期治療効果の指標のうち,“解熱に要した期間”および“CRP (C-reactive protein) ”低下が最高値の30%以下に要した期間”では, それぞれ相関係数がr=0.828 (p<0.01), およびr=0.627 (p<0.01) であり, バンコマイシンの初期治療効果の鈍化に有意な影響を与えていた. このことから, バンコマイシンによる治療の初期治療にもかかわらず解熱に要した期間やCRPの低下する期間が遷延している場合には, 早期にバンコマイシンヘテロ耐性株の存在を疑う必要があることが示唆された.
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© 2007 順天堂医学会
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