順天堂医学
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総説
病院感染に対し微生物検査室の果たす役割
近藤 成美
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2007 年 53 巻 3 号 p. 363-371

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抄録
微生物検査室 (臨床検査部) は, 病院感染管理において, 病原微生物の同定や薬剤感受性の情報提供, 病院感染管理に必須の感染サーベイランス, さらには医療スタッフの教育など, 重要かつ多面的な役割を果たしている. 微生物検査の結果は, 感染症診療において適切な診断・治療を行うための重要な情報となるため, 臨床医への検査情報の提供は迅速かつ系統的であることが求められる. この場合, 信頼性の高い検査結果を得るためには, 微生物検体の適正な採取・保存といった, 検体の品質管理が重要である. 微生物検査室には多くの情報が集積されるため, 微生物検査に関わる検査技師や臨床検査専門医が, 最初に病院感染アウトブレイクなどの兆候に気づくことも多い. このため, 微生物検査室に集積される疫学情報が, 必要なときにはいつでも経験的治療の指標や病院感染管理の基礎データとして, 機動的かつ有効に利用できるよう整備されていく必要がある.
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© 2007 順天堂医学会
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