順天堂医学
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特集 食道癌治療の最前線
食道癌放射線治療の最前線
唐澤 久美子伊藤 佳菜廣渡 寿子伊沢 博美古谷 智久黒河 千恵小澤 修一
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2007 年 53 巻 4 号 p. 567-575

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抄録
放射線療法は世界のがん患者の50%が受けている治療法であるが, 日本での普及は遅れていた. 近年の治療技術の進歩で, 効果は増強, 有害事象はさらに減少し, 手術に取って代った領域もある. 癌患者の高齢化とともに合併症を有する患者も増え, 低侵襲で根治性があり, 外来施行も可能な治療として, 本邦でも利用率が増加しつつある. 消化器癌は, 放射線療法が不得手とする領域であるが, その中で, 扁平上皮癌が多い食道癌は, 放射線療法が手術と肩を並べる事が出来る数少ない癌腫である. しかし, 放射線単独療法の治療成績は不良で, ほとんどの場合, 化学放射線療法が適応となる. 白金製剤+5FUに加え, 最近ではタキサン系薬剤などの併用による化学放射線療法が行われその治療成績は, 放射線単独と比較して明らかに改善している. 化学放射線療法に手術を組み合わせるのが良いかについての結論は出ていない. さらに近年の進歩は, 照射技術そのものの改善であり, 強度変調放射線治療Intensity Modulated Radiation Therapy (IM-RT), イメージガイド放射線治療Image Guided Radiation Therapy (IGRT) などによりさらに高精度で有効な治療が可能となってきている.
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© 2007 順天堂医学会
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