抄録
DOMはWebページを構成するHTML要素を操作するAPIである.DOMの問題点として,Webページにおけるレイアウト情報を参照できないことが挙げられる.例えば,TABLE要素は表を構成する以外に,ページのレイアウトを整形する目的で使われる.この場合,DOMにアクセスするアプリケーションは,TABLE要素がどちらの用途で使われているか判断できない.本研究では,DOM木を拡張し,Webページにおけるレイアウト情報が参照可能な構造へ変換する.拡張したDOM木を用いることで,HTML文書から抽出が困難な要素同士の位置関係,および要素の分類を参照することができる.