主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2019年度人工知能学会全国大会(第33回)
回次: 33
開催地: 新潟県新潟市 朱鷺メッセ
開催日: 2019/06/04 - 2019/06/07
破滅的忘却は,ニューラルネットワークの複数タスクの継続学習において,新しいタスクの学習によって,過去のタスクの知識が破壊されるという重大な問題である.本研究は,エコーステートネットワークにおけるリザバー内の結合コストを最小にする拘束をかけることで,この破滅的忘却が緩和されることを示す.リザバーの結合コスト最小化によって,近傍の部分ネットワークが構成するモジュール構造が現れ,これがタスクに応じて異なる活動をみせる.このようなタスク固有の神経活動によって,タスク知識の定着が実現する.実験から,この拘束によって負の結合が作るモジュール構造が創発し,複数タスクの学習性能が向上することがわかった.さらに,モジュール内とモジュール間の移動エントロピーを解析し,モジュール活動がタスク固有の機能分化をしていることを発見した.