主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2019年度人工知能学会全国大会(第33回)
回次: 33
開催地: 新潟県新潟市 朱鷺メッセ
開催日: 2019/06/04 - 2019/06/07
現在多くの製造プロセスにおいて, PID制御に代表される自動制御技術が用いられている. 自動制御のためには適切な制御パラメーターを試行錯誤で設定する必要があるが, 生産スケジュールやプラントの安定性などの問題から,非常にコストを要するものとなっている.従って, さらなる製造プロセス高度化のためには, プラントの状態を反映した高精度なシミュレーターが必要である. プラントの状態を再現するためには,その内部での反応を微分方程式でモデル化する必要がある.しかしながら, 現実のプラントではその現象の複雑さから,正確な数値モデル作成が困難な場合が多い.一方で近年,エッジデバイス,センサー,ネットワークに関する技術の向上等により,IoTデータの活用が注目されている. そこで,本研究では,データドリブンアプローチを採用し,収集されたプロセスデータから, 深層学習の手法を用いてシミュレーションモデルを作成する問題について扱う.提案手法を検証するため,酢酸ビニルプラントの数値モデルに基づくシミュレーターを構築し,ここから出力されたプロセスデータを用いてその再現性を確認した.