主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2019年度人工知能学会全国大会(第33回)
回次: 33
開催地: 新潟県新潟市 朱鷺メッセ
開催日: 2019/06/04 - 2019/06/07
低炭素社会の実現に向けた取り組みの中で、環境性能に優れるEVの開発が加速している。しかし、航続距離の短さや充電時間の長さが普及の妨げとなっており、この問題に対する解決策としてFCS(高速充電施設)の活用が着目されている。FCSでは目的地に移動する途中で短時間に大容量の充電実行することができ、EVの利便性を大きく向上させる。しかしFCSの積極的な利用は充電需要の集中による待ち時間の増加や電力網への過負荷を引き起こす可能性があるため、経路誘導による利用の分散を意図した研究が活発に行われている。本研究では、FCSにおける充電待ち時間を考慮した経路誘導により、EV全体の充電行動を最適化する手法を提案する。次に、ミクロ交通シミュレータによる数値実験によって提案手法の効果を評価する。数値実験の結果から、FCSの充電需要が予測待ち時間情報の提供によって有意に分散されることを示した。 また、非同期な経路再検索によって需要がさらに安定化し、待ち時間を大きく改善することも示した。