MaaSの基本コンセプトとして異種車両の連携に基づいたサービス設計がある．我々はこれまで，異種車両連携のコンセプトとして「委譲」と呼ばれる概念を定義し，委譲を想定した最適化問題として経路計画問題を議論してきた．これらの最適化問題における基本的なアプローチとして，整数計画法に基づいて最適化問題を記述し，ソルバーを利用して解く手法がある．しかし整数計画ソルバーを利用するアプローチでは，整数計画法による最適化問題の記述によって性能が大きく変化する．本稿では既存の定式化の問題点を解消するための新たな制約や，新しい整数計画法による定式化を提案する．これらの特徴を異種車両連携の観点から比較し，数値実験によって性能を検証する．同時に，整数計画法の定式化に基づいた応用や拡張を提案し，議論を行う．
