人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第34回 (2020)
セッションID: 1Q3-GS-11-02
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エージェント間のマルチモーダルカテゴリ形成における記号的コミュニケーションの影響について
*古川 和磨萩原 良信谷口 忠大
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キーワード: 人工知能, 記号創発
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抄録

人間は,視覚,聴覚,触覚などの感覚モダリティを介して物体から取得した様々な情報を統合することにより,物体のカテゴリを形成している.萩原らは,2者エージェント間におけるカテゴリ形成と記号創発を行うモデルを提案し,2者エージェント間で物体カテゴリに紐付けられたサインが共有されることを示した.しかし,この研究では各エージェントが単一モダリティでカテゴリを形成する場合しか考慮されていない.本稿では,各エージェントがマルチモーダルな情報からカテゴリ形成を行えるように,Multimodal Latent Dirichlet Allocation (MLDA) を使用して,萩原らのモデルを拡張した.拡張したモデルを用いて,一方または両方のエージェントのモダリティを欠損させた状態でコミュニケーションをし,カテゴリを形成させる実験を行った.実験結果において,コミュニケーションによってモダリティを欠損させたエージェントのカテゴリ分類の精度が向上したことを示した.さらに,マルチモーダルに拡張した場合でも,単一モダリティの場合と同様に2者エージェント間でサインが共有されることを示した.

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© 2020 一般社団法人 人工知能学会
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