人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第34回 (2020)
セッションID: 2M1-GS-7-02
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柔軟な契約形態の導入によるフリーフロート型カーシェアリングの利用効率改善
*岩田 裕登松原 繁夫
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抄録

本論文では,フリーフロート型カーシェアリングの利用効率改善のために,柔軟な契約形態に基づく車両の割当法を検討する.フリーフロート型カーシェアリングでは,ユーザは指定エリア内の任意の場所で利用を開始・終了できる.一方向移動が可能という点で利便性は向上するが,一方で車両配置に不均衡が生じ,ユーザの利用を妨げることになる.この問題を解決するために,我々はユーザ同士で車両の乗り継ぎ位置に関して交渉する分散制御手法を提案している.しかし,ユーザの交渉要求が動的に発生する状況では,どの時点で交渉に参加するかが問題となり,ユーザが慎重な参加態度を取れば,交渉成功率の低下を招く.この問題を解決するため,マルチエージェントシステム研究で提案されているレベル付コミットメント契約を参考に,柔軟な契約形態を導入する.これは違約金を支払うことで契約の一方的破棄を認めるものである.カーシェアリングの文脈において違約金によってユーザの行動・効用がどのように変化するのかシミュレーションを用いて調査する.

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© 2020 一般社団法人 人工知能学会
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