人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第34回 (2020)
セッションID: 4F3-OS-25b-05
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対話エージェントを用いた認知行動療法の有効性検証
*設樂 一碩田中 宏季足立 浩祥金山 大祐阪上 由香子工藤 喬中村 哲
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抄録

認知行動療法(CBT)は,非適応的な思考や行動を修正し,抱えている問題の解決に取り組むトレーニングである.我々は音声対話エージェント(ECA)との音声対話による低コストかつ高い効力を有したCBTの自動化を目指しており,これにはセッションごとの詳細な影響分析が重要であると考える.本研究では初期段階として,CBTの技法の一つである認知再構成法に基づく7つの質問による基本対話システムを作成した.テキスト対話で提示した場合と,ECAを用いて提示した場合の2種類の対話形式を用意し,初期の抑うつ尺度,セッション前後の否定的感情の変化(トレーニングの効果),CBTの達成度,ラポール尺度を28名の大学生と大学院生から測定した.結果として,研究協力者の否定的感情において,事前事後での有意な変化を確認した(25名で改善).また,対話中の表情の特徴量抽出も行った.分析の結果,否定的感情の強度,抑うつ尺度の評点に対し,特定の表情の特徴との有意な相関関係が見られた.

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© 2020 一般社団法人 人工知能学会
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