主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2021年度人工知能学会全国大会(第35回)
回次: 35
開催地: オンライン
開催日: 2021/06/08 - 2021/06/11
本研究では2変数を入力とする斉次性を満たす活性化関数であるYamatani Activationを提案し,この応用例として単一画像超解像を示す. このYamatani Activationを用いたバイアス項を持たないYamatani Convolutionのみから構成されたニューラルネットワークは,入力に対し出力が斉次性を満たすように応答する. 単一画像超解像に用いれば,画像のダイナミックレンジに依存しない,また微分成分に斉次応答する超解像が実現できる.この性質の有用性を検証するため,様々なエッジパターンを描画した人工画像のみをNNに学習させ,このNNが実画像の超解像にも対応しているか検証した.その結果,DIV2K, 倍率2, RGB3チャネル評価条件でPSNR32.56, SSIM 0.915を実現した. また,人工画像のみを学習画像として用いるため,対象のドメインに依存しない,実画像に含まれるノイズを学習しない,また実画像を収集する必要がないのが利点である.この利点は写真よりも,描き方が多様,ノイズが目立つ,使用許諾を取るのが難しいイラストで有用だと言える.