非負値テンソル分解を用いた企業分類

抄録

企業の経営戦略において，顧客がどのように接触し，どのようなブランドイメージを持っているかを把握することは重要である． 近年のIT技術の発展で，いつでもどこでも誰とでもつながることが可能となり，企業の顧客接点の多様化と異業種連携が増えつつある． しかし，多種多様な事業戦略から形成されるブランドイメージが複雑化したことで，各企業の特徴抽出が難しくなっている． 本研究では，企業ブランドイメージの調査データに対して，非負値テンソル分解を適用し，企業の顧客接点やブランドイメージの特徴的なパターンを抽出して企業分類する． さらに，抽出した特徴行列を次元縮約し，各企業のポジショニングマップを作成することで，類似企業の把握をおこなう．