自分の意思のみで行動を律するのは容易ではないため、エージェントによるサポートというアプローチが考えられている。しかし、自分が行いたい行動とエージェントからの働きかけの方向性は一致しないこともあり、その場合、反感を買い、好感度が下がり、人とエージェントの関わり自体が無くなることもある。そこで本研究ではユーザーの意思に反していても、好感度が下がりにくい働きかけ方法として、エージェントが勝手に行動した後に報告する方法を提案する。実験では、ユーザーの意思に反する行動を指示するエージェント、その行動代行を提案するエージェント、その行動をした後に報告をするエージェントを見せた。その後、エージェントの話したことに対する受容度、エージェントに対する好感度変化量を測定し、比較した。その結果、受容度にはエージェント間に有意な差は見られなかった。しかし提案手法は、行動を指示するエージェントに比べて好感度が下がりにくかった