人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第37回 (2023)
セッションID: 1N5-GS-10-03
会議情報

自動作曲技術に基づくコーヒー抽出時の感性デザイン
*大谷 紀子平綿 素望岡部 大介
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

コーヒーの味わいは,豆の種類,状態,挽き方や湯の温度などのほか,抽出方法にも大きく依存する.手軽に本格的なコーヒーを味わう方法としてドリップ方式が一般的であるが,作業や経験の少ない者にとって,蒸らし時間,湯量,湯を注ぐタイミングの管理は難しいため,好みに合うコーヒーを淹れるには何らかの誘導が必要となる.音楽には,感情の誘導,雰囲気作り,脳の活性化,運動効果の向上などの効果があることが知られており,各効果が得られると銘打つ音源が配布されているが,コーヒー抽出時に流す音源はみあたらない.また,音楽を聴いて抱く印象や沸き起こる感情は個人ごとに異なるため,一般向けの音源が各個人にとって有効とは限らない.聴くときの気分や状況で感じ方が変わることもあり,同じ曲を聴き続けると飽きることもある.本研究では,コーヒー抽出の知識や経験の有無に関わらず,愉しみながら美味しいコーヒーを抽出できることを目的とし,共生進化に基づきコーヒー抽出の際に流す楽曲を自動生成する手法を提案する.実験の結果,提案手法により生成された楽曲の再生によって,理想的なコーヒー抽出作業を誘導できる可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2023 人工知能学会
前の記事 次の記事
feedback
Top