人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第37回 (2023)
セッションID: 3N1-GS-11-04
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情報の非対称性下における「信頼」が集団行動に与える影響に関する一考察
*原田 貴史笹原 和俊
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抄録

現在の人と人とのコミュニケーションでは、個々人の持つ情報を完全に共有することはできず情報の非対称性が生じる。情報の非対称性がある中で、個々人が意思決定し行動するために、個々人は日常的に「信頼」の仕組みを利用している。近年、情報通信技術の進歩により、流通する情報は飛躍的に増加しているため、今後、情報の非対称性と「信頼」の関係は変化してくことが考えられる。本研究では、情報の非対称性と「信頼」の関係の変化が、個人と集団の最適化問題である集団行動のパフォーマンスに与える影響を、特定の条件下でシミュレーションを用いて試行し、分析した。シミュレーションの結果、試行した条件においては、情報の非対称性がなく「信頼」が完全にある場合よりも、情報の非対称性がある程度ある又は「信頼」がある程度欠如している場合の方が、集団行動のパフォーマンスが高くなる可能性があることが示された。

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© 2023 人工知能学会
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