現在日本では,健康診断で特定保健指導対象者と診断された人の中で,半数以上が特定保健指導を受診しておらず,糖代謝異常で受診勧奨を受けた患者のうち35%しか受診していない.また,企業や自治体は糖尿病患者に対して生活習慣病改善のために細かいプログラムを立てるが,糖尿病患者はそれらを遂行できる人がほとんどいない.その原因として,生活習慣病になる人はそもそも日常生活において自己管理ができない人が多いことと,実際に症状が重症化してしまった時のイメージができず自分事として捉えられないことが挙げられる.本研究では,糖尿病予備軍が定期的な健康診断や特定保健指導を自発的に受診し,日常生活における健康状態を維持,促進することの支援を目的として,糖尿病に関する情報を提供する一問一答形式のチャットボットをデザインする.また,デザインを基にチャットボットを試作し,意図した効果が得られるかを検討する.