人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第37回 (2023)
セッションID: 4Q2-OS-5-03
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左室収縮機能低下を判断する心電図AIの臨床応用に向けた検討
*小寺 聡竹内 博俊佐藤 将敬澤野 晋之介勝然 進篠原 宏樹大門 雅夫小室 一成
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抄録

背景:人工知能(AI)を診断補助として使用するためには、プログラム医療機器としての承認が必要である。承認申請をする際には、適応患者、除外患者を明確にする必要がある。今回の研究では、心電図から左室収縮機能低下を判読する深層学習モデルについて、適応対象を明確にするための検討を行った。 方法:心電図と心エコーのデータから深層学習を用いて、左室収縮機能低下を判読するモデルを作成した。作成済みモデルについて、年齢、性別、心電図所見、背景心疾患、検査目的ごとの層別解析を行った。 結果:対象患者の心電図AIのAUC0.95であった。年齢、性別ごとのAUCは男性0.95、女性0.96、60歳未満0.96、80歳以上0.91であった。心電図所見ごとのAUCは、QRS幅120ms未満0.95、QRS幅120ms以上0.94であった。背景心疾患ごとのAUCは、左室肥大なし0.95、左室肥大あり0.94、肺高血圧症なし0.95、肺高血圧症あり0.94であった。検査目的ごとのAUCは、精査目的0.95、スクリーニング目的0.94であった。 結論:左室収縮機能低下を判断する心電図AIは幅広い対象に利用可能である。

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© 2023 人工知能学会
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