大規模言語モデル（LLM）のような生成AIはキャッチコピー生成などの自然言語処理タスクにおいて有益なツールとなりうる．しかしながら，マーケティングデータの統計的分析により得られた知見と連携の取れたLLMを用いたキャッチコピーの生成方法は確立されていない．そこで，本研究では、データ分析と生成AIを組み合わせたキャッチコピー生成手法を提案する．提案手法ではマーケティングアンケートデータに基づき消費者のクラスタリングとクラスタに対する広告効果を推定し，広告効果の高いクラスタから抽出したペルソナ文字列をLLMへ入力することでキャッチコピーの生成する．提案手法を検証するため，2500サンプルのマーケティングデータを用いてペルソナ文字列を与えたときに得られたキャッチコピーと，与えなかった場合に得られるキャッチコピーがもつペルソナ文字列との類似度をBERTによりそれぞれ評価した．提案手法で生成されたキャッチコピーは，ペルソナ文字列を与えない場合に比べ類似度が0.02ポイント向上したことから本手法により効果的にキャッチコピーを生成可能であることが確認できた．
