人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第38回 (2024)
セッションID: 2M1-OS-11a-03
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マルチラベル物体認識への制約知識の導入とROAD-Rへの適用
*森山 総太渡邉 晃司井上 克巳竹村 彰浩
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抄録

自動運転において各物体が行っている動作を認識することはモデルの利便性を向上させることにつながるが,細かい動作の組み合わせは非常に多く存在するため,誤認識のリスクが高まってしまう.そこで,本研究では各組み合わせが満たすべき性質を制約として書き起こし,モデルの学習時や推論時に制約に関する情報を活用することでモデルの性能や誤認知の頻度を低下させるフレームワークを提案する.具体的には物体検知における最先端モデルであるYOLOv8をベースとしてマルチラベル認識が可能なように拡張したMOD<sub>YOLO</sub>を開発し,ROAD-R Challenge for NeurIPS 2023コンペティションへ適用した結果の効果について検討する.タスク1では物体検知モデルの推論結果を制御する機構としてコレクターモデルとブレンダーモデルと呼ばれる2つのモデルを新たに提案し,タスク2ではファジー論理を用いた制約項を損失に付加した上でMOD<sub>YOLO</sub>の学習を行う.以上を採用した結果,タスク2では優勝,タスク1では3位入賞の功績が得られており,実データに対する本フレームワークの効果が示唆さている.

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