人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第38回 (2024)
セッションID: 3A5-GS-5-04
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複雑形状を有する歩行空間における群衆シミュレーションに対するSocial Force Modelの適用に関する研究
*小林 覚藤井 秀樹
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抄録

歩行者の混雑の緩和や混雑による事故の防止、緊急時の避難行動の最適化などの目的から、歩行者シミュレーションへの関心が高まっている。2次元連続空間における代表的な歩行者シミュレーションモデルの1つにSocial Force Model (SFM) がある。SFMは、歩行者の動きを、目的地からの引力や障害物・他の歩行者からの斥力を用いて表現するモデルであるが、SFMのみでは現在地と目的地の間に障害物があるとき実世界の歩行者の挙動を再現できない課題があった。本研究では、現在地と目的地の間に障害物が存在する、すなわち凸多角形状でない歩行空間をいくつかの凸多角形状空間(サブエリア)に分割し、それぞれのサブエリア内でSFMを適用するモデルを作成し、実世界の歩行者の挙動を再現することを目指す。簡単な非凸多角形状空間を分割し、また、歩行者がサブエリアを通過する順序も与えた状態で、歩行者の行動原理や歩行空間の分割方法について試行し、提案モデルが実世界の歩行者の挙動をある程度再現できることを示した。

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