人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第38回 (2024)
セッションID: 4O1-OS-16d-01
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医学生物学分野において自律的な科学的発見を行うための世界モデル
*清田 純山梨 貴士山崎 聡
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抄録

目的:私たちは医学生物学分野において自律的に科学的発見を行うAIの確立を目指している。医学生物学分野においては研究対象が極めて複雑であるために支配方程式を決定することは極めて困難で、データ駆動のアプローチをとることになるが、データ生成のコストも高い。そこで複雑な対象から効率よくモデルを獲得する手段として、世界モデルに基づく強化学習の医学生物学分野における可能性を検証した。 方法:まず神経細胞の培養過程における様々なパラメーターを考慮したシミュレーション環境を作成し、これを用いて世界モデルに基づく強化学習が、神経細胞を効率よく分化させるための最適な培養方法を、予備知識なしに自律的にゼロから発見できるかどうかを実験した。 結果:その結果、高い画像再構成能力を持つ世界モデルに基づく強化学習「Dreamer v3」を用いた場合、約10回の細胞培養実験を経験することで、自律的に培養条件を発見できることを確認した。

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