人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第38回 (2024)
セッションID: 4Xin2-62
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GPT言語モデルのファインチューニングによる人狼知能の発話へのキャラクター性付与
*安部 樹生大槻 恭士
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抄録

ChatGPTに代表される大規模言語モデルベースの生成AIの登場を受け、2023年の人狼知能国際大会自然言語部門では生成AIを用いて対話を行うエージェントが多数参加し、従来に比べてより人間らしい自然言語による人狼ゲームが繰り広げられた。しかしそれらの人間らしさはうわべだけのもので、発言間や発言と行動の間には多数の矛盾が存在していた。この問題点への対策の1手法として、一貫性のある行動と発言が可能なプロトコル部門のエージェントをプロトコルと自然言語の相互変換に基づく自然言語入出力部で包むアーキテクチャが考えられる。本研究では、日本語GPT言語モデルを用いる文生成手法を応用して、人狼知能プロトコルに対応する自然言語に対してキャラクター性を付与することを試みた。まず人狼BBSの対戦ログからキャラクターごとに文を抽出し、会話に不要な文字列の削除などのデータの整形を行った。次にそれを用いて日本語GPT言語モデルjapanese-gpt-neox-3.6bのファインチューニングを行い、ある程度キャラクター性が付与された文章の出力が可能であることを確認した。

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