人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第39回 (2025)
セッションID: 1F4-OS-40b-04
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LLMエージェントのKG探索結果の活用によるKGQAの効率化
*蓬田 綾香三谷 陽
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抄録

大規模言語モデル(LLM)の発展により,様々な自然言語処理タスクにおいて高い性能が達成され,適用範囲は日々広がっている.しかし,学習データに含まれていない知識への対応は不十分であり,精度低下やハルシネーションを引き起こす.この問題に対処するため,外部の知識リソースとして知識グラフ(KG)との連携が検討されている.KGの情報をすべてプロンプトに組み込むことは困難であるため,SPARQLなどの検索用クエリを用い,タスクに応じた必要な知識を抽出することが求められる.本研究では,LLMをエージェントとしてKGを探索させ,必要な知識にたどり着くまでの探索結果をSPARQLクエリに変換してText-to-SPARQLとして収集した.新規の質問に対し,類似する過去探索した質問に紐づくこれらのデータをfew-shot付与することで,質問を直接SPARQLに変換し,KGQAの効率化を試みた.JEMHopQAデータセットでWikidataの知識で回答可能な質問に対し評価を行い,zero-shotに対して回答精度が向上し,KGの探索で情報を抽出するより素早く回答できることを示した.

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