人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第39回 (2025)
セッションID: 2D1-GS-9-01
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自ら話しかけるチャットボット実現のための話題選択RAGの提案
*松尾 和哉大塚 淳史野本 済央中辻 真
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キーワード: 対話システム, RAG
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抄録

ユーザの継続利用はチャットボットの重要な課題である.従来のチャットボットは受動的であり,ユーザが常に話題を考えなければならず,対話意欲が低減してしまう.この問題を解決するために,ユーザが興味ある新しい情報を,外部情報から参照して話題として話しかけることが可能なチャットボットを提案する.また,外部情報を参照してテキストを生成する際,一般的にはRAGが用いられるが,この「ユーザが興味ある新しい情報を取得する」という曖昧なクエリは既存のRAGでは対応できないため,このクエリに特化した新たなRAGも提案する.提案RAGでは,上記クエリを「ユーザの興味と合致するテーマの取得」と「ユーザが知らない情報の取得」の二つに分割する.これらのクエリに対応するために,ユーザとの過去の会話から推定したユーザの興味・知識と外部情報を,それぞれテーマごとに管理する.そして,ユーザの興味に合致するテーマを取得し,このテーマに紐づく外部情報の中から,ユーザの知識にない情報を取得する.本研究では,提案RAGの性能評価を行い,従来のRAGよりも正確に情報を取得できることを明らかにした.

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