主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2025年度人工知能学会全国大会(第39回)
回次: 39
開催地: 大阪国際会議場+オンライン
開催日: 2025/05/27 - 2025/05/30
日本語・韓国語ともにオノマトペが多い言語として知られている.オノマトペは音象徴と呼ばれる意味と音の結びつきを強く持つことが知られており,日本語と韓国語においてその音象徴性にどの程度共通性を持っているのかは明らかになっていないところが多い.そこで,我々は意味的な類似度と音韻的な類似度の2つの類似度を定量的・自動的に算出する方法を提案し,両言語のオノマトペ間における検証を行った.具体的には,意味的類似度については,fastTextとTransformerベースのモデルを用いた検証を行った.音韻的類似度については,ローマ字表記とIPA(国際音声字母)表記を介した手法を提案し,それぞれの手法の人間の主観評価との一致を調べた.その2つの類似度算出手法を用いて,両言語間で意味と音の両方が似ているオノマトペのペアを抽出できる可能性を示すことで,データ駆動な定量的な手法による対照言語学的分析の可能性に迫った.