抄録
Wavelet法を用いてシェルの解析を行った.曲面の幾何学形状はマッピング法を用いて2次元空間に写像し,仮想仕事の原理におけるひずみと応力の成分表示には埋め込み座標系の基底を用いている.この定式化は面外せん断変形を許すものであるが,キルヒホッフの制約条件が成立する非常に薄いシェルの解析においてせん断ひずみエネルギーの過大評価により精度が極端に落ちるshere locking現象が起こることで知られている.また曲率を持ち伸びが生じないという制約条件の成立する薄いシェルの解析では、membrane locking現象も起こる.これらを回避するために、面内変位場,面外変位場,回転場に対し,制約条件を満たすことができるように異なる次数のBスプライン関数を基底に用いる手法を提案した.この手法を用いることで完全にlockingが回避できることを数値解析例によって示し,wavelet法の有用性を示した.