抄録
有限要素法による亀裂進展問題の解析では、頻繁にメッシュの再生成を行う必要があり、大規模解析ではメッシュ生成の処理時間の増大が深刻なものとなる。さらに、従来のメッシュ生成法には逐次的な処理が多く含まれるため、超並列解析においては、メッシュ生成部分が解析全体の致命的なボトルネックとなってしまう。一方で、節単位で有限要素解析を進めるフリーメッシュ法では、各節の周囲に局所的に要素を生成することにより、要素生成から求解までをシームレスに並列処理することが可能である。しかし、従来のフリーメッシュ法で複雑形状を取り扱うためには、極端に検索半径を大きくとる必要があり、計算量の増大が著しかった。本研究では、多階層型バケットと包装法を応用することによって、複雑形状に対しても高速でロバストに局所要素を行えるアルゴリズムを開発した。さらに、亀裂進展問題の並列解析を行い、その並列化効率について検討を行った。