日本応用数理学会年会予稿集
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セッションID: R06
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R06 メッシュ生成の数理と実際(2)
組み合わせ問題としての高速デローニ分割アルゴリズム
*稲葉 正和藤澤 智光奥田 洋司矢川 元基
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抄録

空間中に分布するの集合から、三角形あるいは四面体の集合を得るデローニ分割は、得られた分割図形の外接円あるいは外接球の中に他のを含まないという性質を持ち、有限要素法のメッシュ生成法として広く用いられている。しかしながら、一般にデローニ分割を得るアルゴリズムには幾何学的な処理が多く含まれているため、計算機にとって負荷が重く、特に、大規模なメッシュ生成において計算時間の消費が著しいものとなる。そこで、本研究では、組み合わせ問題へ帰着させることによって、デローニ分割を高速に行うアルゴリズムを開発した。まず、全節を多階層型のバケットに格納した後に、各節が属するバケットとそれに隣接するバケットの組み合わせによって、高速にデローニ分割に近似した分割を得る。次に、厳密にはデローニ分割になっていない部分について修正処理を行う。以上の処理は節単位に行われ、高効率な並列処理が可能である。

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© 2002 日本応用数理学会
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