日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G1 大気とその境界面における地球化学
森林域及び海洋域における大気中アミン化合物の動態
*桑原 智大平井 亜季渡辺 悠也中野 隆志松本 潔
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p. 4-

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抄録

エアロゾル中アミン化合物の発生源を明らかにするため、森林域及び海洋域で採取したエアロゾル試料について、アミン化合物を分析し、濃度や粒径分布を明らかにした。アミン化合物の粒子化プロセスを明らかにするため、森林域ではガス試料も採取した。本研究で対象としたアミン化合物は、メチルアミン(MA)、エチルアミン(EA)、ジメチルアミン(DMA)、ジエチルアミン(DEA)である。森林域では、ガス態MA濃度はアンモニアガス濃度と有意な相関関係を示した。このことから、ガス態MAはアンモニアガスと同様な発生源を持つ可能性が示唆された。海洋域では、微小粒子中のDMA濃度は微小粒子中メタンスルホン酸濃度と比較的良い相関関係を示した。このことから、海洋域では海洋生物活動がこれらのアミン化合物の発生に関わっている可能性が示唆された。

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