抄録
トマトの発芽根から根プロトプラストを単離するため, 品種“強力東光”を用い, 発芽約半日目の根をセルラーゼオノズカR10 2%, ペクトリアーゼY-23 0.6%を含む高張液で, 6時間振とう処理した. 処理後, 酵素を含まない高張液で3回洗浄した. 洗浄前のプロトプラスト収量は根200本当り約15×1106個であったが, 洗浄後約4×105個に減少した. 単離した根プロトプラストは2, 4-D 1.0mg/l, NAA 0.5mg/l, BA 0.5mg/l, マニトール7%を含むB5の寒天培地に5×104/mlの密度でプレートし, 29℃暗黒下で培養した. 25日目の分裂頻度は約15%であった. 50日目における300μm以上のコロニーは1×105プロトプラスト当り約950個えられた.