抄録
トマト葉由来の friable カルスを使用し, カルス集塊を構成する細胞の形質転換を試みた. 導入する外来遺伝子としては, 植物形質転換ベクター, pBI 121を使用し, マイクロインジェクション法で特定標的細胞の細胞核に注入した. 形質転換細胞はカナマイシン添加培地で選抜するか, 5-bromo-4-chloro-3 indolyl glucuronide を基質として, 注入細胞におけるβ-glucuronidase 活性を細胞化学的に検出した, その結果, 約10%の注入細胞がこれらの活性を示し, 本法でカルス集塊の特定細胞が形質転換されることが明らかとなった.