PLANT MORPHOLOGY
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共焦点レーザー走査顕微鏡を使ったタマネギ根端分裂組織細胞の微小管分布の観察
峰雪 芳宣
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1993 年 5 巻 2 号 p. 127-133

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抄録
共焦点レーザー走査顕微鏡(CLSM)を使ってタマネギの根端分裂組織細胞の微小管を観察し、CLSMを用いることで、従来の蛍光顕微鏡(FM)による観察に比べ新しい知見が得られるかどうか検討した。CLMSはFMに比べ焦点深度が浅く鮮明な画像が得られるため、CLSMを使用することによりタマネギ根端分裂組織細胞でも分裂前期後半の細胞における分裂準備帯と紡錘体の極を連結する微小管が存在することが明かになった。また、CLSMを使って立体再構成することにより、従来分裂準備帯の蛍光シグナルが強いため詳細な観察ができなかった核表面での微小管の構築過程が観察できることがわかった。これらの結果を基にCLMSの植物細胞観察における可能性と問題点を議論する。
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© 日本植物形態学会
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