抄録
1.十字花科飼料根菜の改良のために,蕪菁・ルタバガ及びそれ等の近縁種との種間交雑を行つた。2.交雑によつて得た種子を1957年7月24日,8月26日の2回に亘り,高冷地である,栃木県那須郡那須町湯本(標高700米・気温図参照)開拓地の東南向の傾斜地に播種した。3.F_1の生育は同時に播種した蕪菁・ルタバガのいづれよりも好成績であり,特に根部の肥大化については,根部の肥大するルタバガを母本とした場合に,父本のいづれの品種によらず肥大し,逆に根部の肥大しないレープを母本とした場合には,根部の肥大する蕪菁を父本としても肥大は見られなかつた。