抄録
哺乳類は様々な移動運動を行う.陸生哺乳類は,速く移動するために歩数を増やし歩幅を広くする.さらに歩容を変えることで,より速い移動を可能にする.歩容は速度が上がるにつれてwalk → trot → gallopと変化する.多くの陸生哺乳類が最高速度で走るときに用いるのが gallopである.ウシ科動物のアンテロープは移動運動の速さを特徴とする.アンテロープの仲間には小型の,ブラックバック,スプリングボック,トムソンガゼルなどで,顕著な跳躍を移動運動の特徴とするものがいる.これらの動物はその跳躍で特徴づけられる.本研究の目的は,その中のブラックバック Antilope cervicapraが,gallop時の跳躍の高さをどのように制御しているのかを解明することである.
実験は姫路セントラルパークで行い,ブラックバックの走行を 300fs/secで撮影し,モニター画面上で体軸と関節にポイントをとった.高さはキ甲の高さを基準に,低・中・高と分類し,その時の運動解析を行った.
その結果,跳躍を可能にするメカニズムが前肢と後肢に確認された.その結果について報告する.協力姫路セントラルパーク,安佐動物園