抄録
防潮堤の設計に必要な波浪や水位の設定には, 既往最大規模の台風来襲を想定した波浪や高潮の推算が用いられている. 大阪湾においては, 室戸台風の進路に伊勢湾台風が来襲することを想定しているが, この想定台風の来襲確率や湾沿岸各地における高潮や高波の同時生起特性については, 詳細な検討がなされていない. そこで, 本研究では, 確率台風モデルを用いて当該台風の来襲確率を把握し, さらに大阪湾沿岸における高潮と高波の確率的な生起特性を明確にした. その結果, 大阪湾における想定台風は, およそ280年に一度の頻度で来襲することがわかった. また, 大阪湾沿岸で高潮と高波を同時に生起させる台風は, およそ3年に一度の頻度で来襲するという結論が得られた.