乱流が固体粒子の沈降速度に与える影響を明らかにするため, 開水路乱流中の浮遊粒子の速度をADVで測定した. 乱流強度と静水中の沈降速度の比σf/ω0が大きい範囲では, 粒子の平均沈降速度はσf/ω0とともに大きくなり, σf/ω0=14で6ω0に達した. 粒子濃度変動の四象限解析の結果は, Trajectory biasingが平均沈降速度ωpを増加させるメカニズムであることを示唆していた. ωpはσf/ω0に加えてStokes数にも依存しており, 0.9<σf/ω0<5の範囲では, Stokes数の大きな場合, ωp/ω0<1, Stokes数の小さな場合, ωp/ω0>1となる傾向を示した