海岸工学論文集
Online ISSN : 1884-8222
Print ISSN : 0916-7897
ISSN-L : 0916-7897
潜堤周辺の砕波・乱流特性を考慮した海浜流場予測モデルに関する一考察
田島 芳満佐藤 愼司鈴木 淳也下園 武範磯部 雅彦
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 53 巻 p. 106-110

詳細
抄録
本研究では潜堤周辺における複雑な波・流れ場を精度良く予測できるモデルの構築を目的とする. まず平面実験を行い, 入射波条件に応じて変化する海浜流場をPTV法を用いて可視化した. 次にBoussinesq方程式法に透水層と砕波減衰を考慮した数値モデルを構築し, 実験条件に適用してその妥当性を検証した. 等方拡散型の砕波モデルでは潜堤開口部での線流量の沿岸方向の急激な変化によって砕波減衰が過大評価され, また砕波に伴う拡散係数が通常の海浜流計算のそれよりも1オーダー大きく海浜流速が過小評価された. これに対して拡散係数に異方性を考慮することにより, 波・流れ場の再現精度が大幅に改善されることが分かった.
著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top