抄録
航空機に搭載したレーザープロファイラー (LiDAR) のデータを用いて格子間隔5m~40mの地形モデルを作成し, 数値解析による津波浸水予測結果を比較した事例を報告する. 広域で高密度, 高精度なLiDARの計測データを用いた地形モデルは, 数mの起伏を表現でき, このことが市街地での津波による浸水範囲の予測結果に与える影響が大きいことが確かめられた. また, 堤防・盛土などを考慮した津波浸水予測に適した詳細な地形モデルの作成手法と, 防潮堤, 堤防等の構造物の形状を表現した5m格子の地形モデルを用い, 陸間の開閉による浸水範囲への影響を検討した事例について報告する.