海岸工学論文集
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津波遡上時の街区レベルでの群集避難行動シミュレーション
掛川 秀史大山 巧
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2006 年 53 巻 p. 1341-1345

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抄録
実効性の高い津波避難計画の立案に役立つ解析ツールとして, 街区レベルの複数建物問での群集避難行動を精緻に予測する手法を構築した. 本避難シミュレーションモデルは, エージェントベース言語のRepastをベースにして個人単位の避難行動を詳細に表現するものであり,(1) 空間モデル,(2) 避難者モデル,(3) 津波遡上モデルの3つのサブモデルから構成される. 東海地方の沿岸に立地する生産施設の敷地 (400m×300m) を想定してケーススタディを行った結果, 避難場所の設置場所や避難誘導のタイミングなどを工夫することで, 津波による被災者数を大幅に低減でき, 本モデルが津波に対する施設計画や避難行動計画立案にとって有効であることが明らかとなった.
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© 社団法人 土木学会
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